あの海のむこう

こぼれないこと

3,589分の大森靖子の好きな歌詞集め

 

気づいたら2020も年の瀬を迎えている。

すっかりペラペラになった年賀状に輪ゴムをつける必要もないな、って思ってポストに投函したり。寒い寒いってコートの襟を合わせてたら、白い息がマスクから漏れたり。

 

そんなこんなで12月を過ごしていたら、Spotifyが2020のまとめとして「再生数の多かった曲TOP100」と「再生数が多かったアーティストTOP5」をストーリーにまとめてくれていた(すごく楽しかったありがとう)。

 

再生数の多いアーティストは、今年はそうじゃなかったら逆に誰!ってなるくらい納得の超歌手が1位だったね、ザッツ「大森靖子」。アイノウだよ!期待通りの結果に唸る。再生した時間は総計3,589分。そうやって数字にされるとなんか脅威だよね、そんなに聴いてたんだな、わたし‥‥(遠い目)でも、2.5日ずっと聴き続けてるのと同じくらいらしい、そう聞くとあんまり長く感じないかも。

 

そして!いずれにしても、色々あった2020年。その1年を通してずっと聴き惚れてしまった靖子ちゃんの曲。どこが好きだったかって、それはやっぱり数々の歌詞。私はそこに、心を掴まれて惹かれ倒していたのだと思う。だから、今日はちゃんとここにその言葉の粒たちを残しておこうと思います。

以下、わたしが好きな大森靖子(靖子ちゃん)の歌詞を集めてみました。どこかの誰かとかに伝わらなくても別にいいから、これを見た未来のわたしが2020のわたしの感情を思い出してくれたらいいな。

 

 

「そのひとつのミスで全てを否定されても 怯むな」

 靖子ちゃんの曲でいちばん聴いていちばん好きなのが『非国民的ヒーロー』、本当に再生しすぎてごめんってくらい、めちゃめちゃに聴き倒した。2020年は採用試験や実習があったりして、気合入れて頑張らなきゃいけない!逃げられない!みたいな場面が多くて。そのときに心にぐいぐい刺さったのだな。

 上に挙げたのは救われた歌詞のひとつで、この歌にはほかにも好きなフレーズがどっさり。「君を太陽にして無理矢理起きてる」「いいよね君はまつげも長いし」「どっちもハズレの『どーっちだ』みたいだ」。誰かを浮かべて起きるときあるし、まつげが長いだけで人生上手くいくじゃん!って誰かに対して本気で思うときある。そして、『どーっちだ』で比喩ができるのがギュン、そういう日常の人とのやりとりが埋め込まれてるのいいよね。

 

Suicaのチャージは1000円だけでいいから」

 これも好きな歌詞のひとつ、『ロックンロールパラダイス』。2020年のわたしは、バイトを3つ掛け持ちして月から日まで朝から晩まで、けっこう駆けずり回っていたのだけど、その姿を知ってる友だちやバイト先の店長なんかに言われるんだよね、「そんなにバイトしてるんだからお金いっぱいあるでしょ」。でも、そんなとき、わたしは “Suicaにチャージするときは、いっつも1000円だよ。”って心の中で唱えてました。Suicaのチャージは1000円だよね。

 

「きらいきらいきらきらきらきらい」

 『エンドレスダンス』、この歌を聴いてわたしは嫌いという気持ちもきらきらに変わるのだと知った。嫌いとかってネガティブな言葉だから、あんまり言わないようにしてたんだけど、口に出してたらきらきらと素敵な語感になるんだなあって。エンドレスダンスは、ほかにも「生きるって超せつなかった」も心にぐさり、「きのうのこと もうおぼえていないふり」「きみのこと 知らないよ」「宅配便届くから帰るね」も人との距離の置き方として好き。

 

「一目惚れなんて 初恋の人に似てただけでしょう?」

 これは真理、一目惚れは初恋の人に似てただけ説。なんかこれを聴いてから一目惚れってあんまり信じられなくなったな、他人に対しても、自分に対しても。『劇的JOY!ビフォーアフター』。

 

「思い切ってカラオケで リアルに聴いてる曲入れた」

 って枕詞に来て、靖子ちゃんは「引かれるかも、でもそろそろ知ってほしい、ほんとうは…」と続ける。なんか分かっちゃうよね、この気持ち。時間と距離感との頃合いを図りながら、きっと相手はこの歌知らないんだろうなあと思いながら、自分が本当に好きな曲入れちゃうときある。前にもあったな、大学の友だちとカラオケに2人で行ったときに何の脈絡も無く『絶対彼女』を歌って、そしたら、後で最近聴いてるよって言われたの。あれは、ギュンと嬉しかったな。

 あと、「あれは君のお気に入り わたしも好きだけど言えない」って気持ちにもわかるー!ってなってしまった、なんでだろうか。独占欲かな。「幸せのイメージは捉えた瞬間 過去になる」って言葉も、失くしてから気づく幸せって、ほんとうに人生にいくつも出てくるよね。

 『みっくしゅじゅーちゅ』はイントロもだいすき、夏ぽくってキラキラしてるのに爽やかで。MVの黒宮れいちゃんも理想の制服の着こなしベストオブすぎて胸にぐさぐさ刺さるし、コメント欄に綴られた黒宮れいちゃんへの思いがぎゅんぎゅん溢れているのを読むのも好き。MVがほんとっに圧倒的黒宮れい

 

「この夏何匹蚊を殺したかなんて聞いてどーすんの?」

 天才〜〜な歌詞です。わかんない、わたしの解釈並びにわたしの想像の範疇を超えない話だけど、どうしようもない会話してるときってある。しかも仲良しな友だちとのくだらない会話とかじゃなくて、生産性皆無というか、ただ場をつなげるためだけの会話。そこで話されてそうだなって思った、蚊何匹殺した?とかって。こんな会話続くようだったら、今日のわたしはだめだめだし、『デートはやめよう』って思うよね、相手のためにも自分のためにも。

 

「未来 featuring 私 ヴァージョン 君の人生最高のお知らせ」

  featuringの使い方が逸脱、『YABATAN伝説』とか「~のお知らせ」とか大衆言葉みたいな流行語を上手に昇華させているのを見るのがすき。私がいれば最高になる、って自身満々で生意気なところがたくさん垣間見られて、こんな女の子いいよね。

 

「さよならなんて口癖よ そばにいて」

  ”さよなら”という言葉が廃れてきているという朝のニュースを思い出したな。さよなら、って言うのはただ口を滑らせて言っちゃっただけだよね。本当はそう思ってないのに言っちゃって、ああ~って『絶対絶望絶好調』な帰り道の日はいつまでもあるのかな。

 

「愛してるからできることなんて そんなに多くはないのよ」

 「~のよ」っていうのが可愛いよね。『きゅるきゅる』はMVもかっこいい~。きゅるきゅるしてくれたじゃない、ってきゅるきゅるを擬態語にしたのが最高。そして、できることなんてそんなにないからこそ一つ一つを大切にしよう、って思えたのよ。 

 

「どんなシャンプー使っても ああ あの娘になれない」

 これは世界観が全部好きな歌。学生時代にこの歌を知って聴いている誰かに出会いたかったな、まあ自分でもこの歌聴いてるよって言わなかったと思うけど。ぐしゃぐしゃのイアフォンで自分だけの歌を聴いて、自分の世界を作り出して『コミュニケイション・バリア』したことあるな。今でも。

 

「君の気持ちはSNS ときに顔文字なくてSOS」

 言わずもがな道重さんへの想いを歌にした、ラブソング。全部の歌詞に意味があって心が込められていて好きだけど、ここがいちばんグッと来たところ。これぞまさしくアイドルとファンの関係性~って思った。そういえば、最近になってやっと「ワンダフルワールドエンド」を観ました、橋本愛ちゃんが夜の公園で『ミッドナイト清純異性交遊』を口ずさみながらぐるぐる歩いてるシーンが1番好きだったな。靖子ちゃんの歌を歌うしかないときの気持ちが分かるから、こそ。

 

「ディスったやつの家に薔薇の花束を毎日贈るの」

女、、、女の子の心にぐるぐる渦巻いてる気持ち、甘さやしたたかさや嫉妬なんかを描写するのがどうしたって上手。もちろん、そこだけが魅力という訳じゃなく、他にもたくさんあるけど!ディスったやつの家には薔薇の花束精神だね。『絶対彼女』のコメント欄でこれを聴いて就活の面接に臨んだ、というのがあっていいね最高、、!となった。

 

「どうせ僕のこと BABY 女友達に話さないでしょ」

 これはリアル感が凄い、やっぱり好きな人じゃなくても気になる人ができたりすると、仲良しな友達には逐一報告しちゃう(中学生のときから変わってないんだな)。逆にホウレンソウしてなかったら、そんなに自分の中でも大きい存在じゃないんだなって改めて気づくときさえある。あと、男友達からこのセリフを聞いたこともある。それくらいリアルだった、『VOID』。

 

 

ここからはZOCの歌詞編。色々あるけど、毎回新曲が出る度に、ZOCのダンスや衣装、MVの世界観も観るの好き。メイク中とかよく観て過ごしてる!来る2月の武道館も楽しみだな。

 

「君が君であるディテールのひとつに 私が立ってられたらそれはなんという…!」

 ○○っていうグループの○○って子が好き、みたいにそのアイドルを好きっていうのが自分のアイデンティティのひとつを構成してるのが最高だと思うんですが、それをアイドル側が肯定して歌ってくれるなんて、、天才、、!となった歌詞。『チュープリ』はメロメロ可愛いソングってだけじゃない。アイドルから見たアイドルとして生きるとは、みたいなところをアイドルが歌っているのが最高です。

 

「このトキメキを守らなきゃ」

 ここから続くそれぞれのソロパートがグッと来る。前にどこかで、歌割りには意味があると言ってたけど、まさにそれ。そこに気づいてから『SHINEMAGIC』を好きになりました。

 

「性格直せって 性格は認めるものよ」

 番外編1、巫まろちゃんのソロ曲がだいすきなんです。まろちゃんの声、考え、顔、スタイル、笑い方、髪型(つまり全部やん)が好きというのもあるけど。この歌詞に痺れて感銘を受けて、ほんとにその通り!だと自分の考え方も変わった。人それぞれに星を持っていて、多様性の時代を生きているんだから、まずは認めて受け入れるべきだよね。実は、この歌詞は就活の面接でもこっそり引用したりしていた2020秋でした。ありがとう、まろちゃんも靖子ちゃんも!『まろまろ浄土』の音源化を切に願ってます。

 

「まあ落ち着いて?誰否定しても自分の幸せ アガんないから」

 番外編2、2021年に出したシングルから抜粋!年明けて1月中いちばん聴いてたのが『AGE OF ZOC』。ZOCは炎上上等を掲げているように何かと騒がれることが多かったり、誰であっても世の中的にすぐギャーギャーなってるみたいなことが頻発したりしてるけど、「まあ落ち着いて?誰否定しても自分の幸せアガんないから」なんだよね、本当に。心に沁みます。

 MVでにっちやんが「すこだよ、みんなすこー!」とくしゃくしゃに笑ってるところも満点だし、まろちゃんが「かわいいねで「がんばれます♡」」ってきゅるって顔するのも好き。かわいいねの方じゃなくて「がんばれます♡」の方に「」がついいてるのもハッとした。みんなの髪色も衣装も、背負ってきた背景も全部がバラバラで「一億二千万の多様性が美しいだろ!」を体現してて、は~ZOCitself、、!となった。スピード感あって、パッと聞けばメジャーデビューっぽい音楽なんだけど、よく聴けば歌詞がぐさぐさ刺さるのです、、好き。

 

 

何はともあれ、3,589分の靖子ちゃんの音楽たち!ありがとう。2020、みんながいたから走り抜けられました。というか、新年を迎えられました。本当は7月に行く予定だった靖子ちゃんのライブ、コロナで延期になってさみしかったな、、!武道館に行けるのが楽しみ、これからもお世話になります。2020年もありがとう、2021年も。